2011年12月14日水曜日

FOSS4G勉強会@名古屋の開催報告

FOSS4G勉強会@名古屋の開催報告 かなり久々のブログ更新w。

FOSS4G Advent Calendarの企画です。
http://atnd.org/events/23085

昨日までのFOSS4G Advent Calendarではハイレベルな技術的な話が続いたので、ここでいったんハードルを下げときます。先日第1回FOSS4G勉強会@名古屋を開催致しましたので、その報告を。

日時:2011/12/11(日)13:00-17:00
場所:名古屋大学 環境総合館 3F 講義室2


初回にも関わらず、40名弱の参加者数&10件の発表件数とみなさんに多くの関心を持っていただきありがとうございました。参加者も東海地方のみならず、西は奈良、東は東京からもお越しいただきました。


今回の以下の10件の発表をいただきましたので、順に紹介していきます(敬称略)。


1. 縫村崇行(名古屋大学)
初心者の方向けにQGISの機能の紹介
私の発表です。 発表しておいてなんですが、実はQGISはちょっとしたデータのビューアーとしてしか使っておらず。解析はほとんどしたことがありません(笑)。なので、今回は超基本的なところをさらっとしかお話できませんでしたが、今回の話でインストールしただけで一度も使っていないという初心者の方の後押しができたらなと(笑)。今回は他の方々の超高度なQGISの使いこなしに圧倒されまくりでした。



2. 平松孝晋(アジア航測)
QGIS+GRASS GIS関連や地形解析(SAGA GIS)


特にすごかったのがSAGAで多様な地形解析をサクッとデモンストレーションされたところ。デモでの操作も非常に手際がよくプロフェッショナルを感じました。SAGAはコマンドラインでも使えるので、Linuxでbashで自動処理もできるそうです。時代はSAGAかも。Ubuntuでもパッケージにあるので簡単にインストールできるし。



3. 山本一清(名古屋大学)
学部教育と研究におけるGRASS GISの利用例の紹介


学部での実習授業に関してとrubyを使ったGRASSの解析のお話、GRASSのバッチ処理には多くのやり方があり(自分はbash派)、山本さんはrubyで行なっているそうです。実習授業ではUbuntuサーバーに学生がVNCでアクセスして授業を行うとのことで、名大生命農学研究科の学生さんが羨ましくなりました。



4. 福山 薫(三重大学)
小学生がQGISで地域の防災マップ作り


オープンソースGIS歴20年の実力を見せつけられました。本当に勉強になりました。小学生たちの教育ではGMTで出力したマップを用いて、街の防災調査を行い、情報をQGIS上に位置情報&写真付きで集約。最終的にQGISのeVisプラグインで地図上に位置づけられた写真が簡単に見られたり、geoPDFに出力したりと、途中かなり高度な処理が多くありましたがさらっと話していらっしゃいました。



5. 嘉山陽一(OSGeo.JP/朝日航洋)
QGIS日本語化の現状と課題
QGIS日本語化の第一人者の嘉山さんによる日本語化のお話。日本語化の仕組み。日本語化すべき項目(インターフェース、ヘルプ、Web)と参加方法などを丁寧にお話して頂きました。私もフリーライダーだけでなくコントリビュートしなくては…と反省しました。日本語マニュアルのLateXの処理でエラーが出て困ってらっしゃるとのことです。エンコーディングをEUC-JPに指定して(英語だけならutf-8で大丈夫だけど)、platexからの、dvipdfmxで解決するとかいう単純な問題ではないのかな?



6. 岩崎亘典(OSGeo.JP/農業環境技術研)
FOSS4Gで衛星データがを使いやすくーFOSS4G を活用した衛星データ利用のためのオープン・リソースの構築ー
文科省プロジェクト(FOSS4G を活用した衛星データ利用のためのオープン・リソースの構築)、チュートリアル・e-learningのご紹介など。このe-learningとチュートリアルの内容は非常に豊富で(もちろん日本語)、もうオープンソースGISは商用GISに比べてドキュメントが少ないとは言えなくなりつつあると感じました。



7. 尾崎 剛(カナエジオマチックス)
QGISを利用したシステム開発~業務支援システム構築事例~


QGISは多機能で、既存のGISユーザーには好評だけど、全くの初心者の方にとってはその多機能性が足かせとなるとのこと。QGISのAPIを用いた独自の実装により、ニーズに合わせた必要最小限の機能に絞ることで初心者の方にとっても使いやすくなる。開発にはPython、C++を利用されているとのことでした。やはりGeo系プログラマーにはPythonは必須なのかも。



8. 東 修作(OSMFJ)
OpenStreetMapの概要と利用例
OpenStreetMapの概要や活用例の紹介。バリアフリーマップを始め様々な活用例を紹介して頂きました。海外の大学ではOpenStreetMapとpgRoutingを使った、バリアフリーな経路検索サイトを実現しているところもあるそうです。私自身もOpenStreetMapマッパーなのですが(←最近サボリ気味です、ごめんなさい)、OpenStreetMapの多くの可能性を感じられました。



9. 東 修作(OSMFJ)
10分で始められるCrowdMap/Ushahidiのデプロイ
Ushahidiによるマッピングの実装のお話。クラウドのマップサイトの作成は専門家だけのものでなく、CroudMap.comを使えば素人の方でも簡単にできるそうです。今回WiMaXの調子が悪くデモンストレーションができなかったのは残念でしたが(ネット環境の事前準備ができていなかった私の責任です。申し訳ありません(泣))。このようなマッピングサービスに慣れておくのはGeo系研究者としては必須なのかもと感じました。



10. 縫村崇行(名古屋大学)
FOSS4Gツール(GRASS、R、GMT)を用いた氷河の解析事例
私の本業のお話です。専門的な解釈や実は複雑なアルゴリズムについては完全にはしょり、FOSS4Gツールをどんな使い方をしたのかに焦点をあててお話ししました。実はいまリバイス中の論文の内容(使用している図は投稿版とレイアウトなど変えてあります)です。早くリバイス終わらせなければ(汗)。空間分布図はGMTで全て作成しています。



次回はGMTのお話とかしようかなぁ。 次回の勉強会は民間企業の繁忙期がすぎる来年4月ごろを考えています。 運営に協力してくれる方、絶賛募集中です。